2020年7月にフットサル4級、今年2022年にフットサル3級の審判資格を全国最年少で取得した中学2年生(14歳)の大友琉希くん。
(審判制度概要は、公益財団法人日本サッカー協会公式サイトをご覧ください)
同じくフットサル3級の審判資格を取得していて、サッカークラブのコーチを務める父・大友尚生さんにも同席いただき、お二人にインタビューをしました。
写真 左:琉希くん、右:お父様
-ご自身(お二人)について、審判資格の取得時期もあわせて教えてください。
琉希くん)
中学2年生(14歳)の大友琉希です。
物心ついた頃からサッカーを始めて、今も部活動でサッカー部に入っています。
フットサルはサッカーチームのなかで少しやったことがあります。
審判の資格はフットサル4級を2020年7月に、サッカー4級を同年8月に取得しました。
フットサル3級を取得したのは今年4月です。
父)
僕は高校までサッカーをやっていました。琉希が5歳の頃、誘いを受けてコーチになりました。
(琉希の)兄もサッカーをしていて、琉希にもなにかスポーツをやってほしいなと思っていてサッカーを始めたと思います。
-審判になりたいと思ったタイミングとキッカケを教えてください。
琉希くん)
車で移動しているときに父が審判のルールについての映像を流していて、
その時に興味を持ち始めたと思います。
あんまりサッカーが上手じゃないのも理由かもしれません…。
父)
今、名古屋オーシャンズでプレーしている水谷颯真選手が桑名久米サッカークラブの卒団生で、
当時はサテライトの所属だったんですが、行けるときは観戦に行っていました。
琉希が小4か小5の頃、一緒に名古屋オーシャンズの試合観戦に行って、レッドカードが出たんです。
その時に「レッドカードやー!!」と興奮していて、僕の感覚としてはそこかなと思っていました(笑)
琉希くん)
多分、その試合会場に向かうときも審判の映像を流していたような記憶です。
-審判の資格を取ろうと思ったのはいつ頃ですか?
琉希くん)
漠然とですが取れる機会があれば早く取りたいなとは思っていました。
父)
審判は何歳から取れるの?と琉希に聞かれたときがちょうどコロナ禍で、
受講料もそこまで高くないですし、リモートで受講できるタイミングだったので
取りたいなら受けてみたら?ということで受けることにしました。
-では、フットサル3級を取得して最初の試合を教えてください。
琉希くん)
4月に開催した全日本U18フットサル選手権大会三重県大会でした。
主審1回、二審1回、三審1回を担当しました。
父)
5月にはバーモントカップ三重県大会で2審を担当させてもらいました。
インタビュー日に琉希くんが第三審判を担当した東海フットサルリーグ2部の試合
-初めての担当試合はどうでしたか?また、印象に残っている試合はありますか?
琉希くん)
緊張しすぎて、何にも覚えていないです(笑)
父)
緊張するんかー(笑)
中1の頃に僕のトレーニングマッチに連れて行って琉希に審判をしてもらったりしていたんですけど
その時もあんまり緊張していなかったので緊張しないのかなぁと思っていました。
琉希くん)
印象に残っている試合は、5月のバーモンドカップ三重県大会ですね。
空き時間もなく次々に担当して、会場も立派だったのでいい印象が残っています。
―今日の試合は緊張しましたか?
琉希くん)
今日はそんなに緊張しなかったです(笑)
試合によりますね。試合がヒートアップしてくると、どんどん緊張してきます。
-琉希くんよりも年齢が上の選手の試合を担当することはどう感じますか?
また、他の審判員も年齢が上でその中でどう感じていますか?
琉希くん)
上の年齢の選手(チーム)には、今はまだ言いづらいなと思うこともあります。
でも、これから自信が付けばどんどんやりやすくなるんじゃないかなと思っています。
もうみんな顔もわかっている人たちなのでやりにくさは無いです。
気楽に話せるので…ありがたいです。
父)
僕から見ても大人の中に入っていけることが凄いなと思いますね。物怖じしないな、と。
審判を始めた頃は、周りの方に言葉使いを注意されることもありました。
そういったところも含めて琉希を成長させてくれる場所になっていますし、
皆さんが大事に、大事に育てようとしてくれているのをいつも感じます。
小学生のサッカーの試合で、審判を積極的にやりにいく姿を見ていたので
そのころからハートの強さを持っていたのかなと思いますね。
今日、同じ試合(東海リーグ2部)を担当していた水谷 孝さん(フットサル2級)は、
琉希を本当に小さい頃から知っていて審判に興味を持ったキッカケになった方だと思っています。
過去には東海フェスティバルやバーモントカップ三重県大会の決勝も一緒に担当してくれました。
―琉希くんについて、水谷 孝さんに尋ねると…
本当に小さい頃から知っていて、いろいろな場面も見てきましたから、不思議な感じです。
夢や目標に向かって頑張る姿っていうのは本当に素晴らしいですよね。度胸もあると思いますよ。
こういう場や機会で大人になっていけばいいと思って皆で指導したりしています。
試合中の琉希くん
-サッカーとフットサルの審判をしているとのことですが、
今後はどうしていきたいと考えていますか?
琉希くん・父)
トータルすると今はサッカーの担当試合数が多いですね。
琉希くん)
でも、フットサルの審判をやっていきたいと思っています。
感覚的にコートが狭くて見渡しやすく、僕にとっては身体的に楽に感じるんです。
少年のサッカーだと一人で副審役も務めないといけなかったので
その経験からそう感じたのかもしれないですね。
-審判として目指したいところはありますか?
琉希くん)
わからないですね。
自分がどこで吹きたいとかそういう希望が正直無くて、今が楽しいなと思っています。
難しい試合を担当することで楽しいと思うかもしれないし…
すぐに2級を取って、というところはまだ(年齢の関係もあって)考えていないですね。
-今日の担当試合の後、他の審判員の方に指導してもらう場面がありましたが?
琉希くん)
まだ1年目で、できないところがあってもしょうがないなと思っているので、特に気にはしていないです。
新しく知ることができるって考えると指導してくれることをありがたいなと思います。
-フットサルを好きな理由はありますか?
琉希くん)
フットサルもサッカーもどちらもやったことがありますが、フットサルが好きです。
人数が少なくピッチも狭いのでボールを触る時間が長く、触る回数も多くて楽しいです。
展開も早くて、激しさもあって、観るのもフットサルが好きです。
まずは、フットサルをやってみてほしいなと思っています。
父)
なかなか琉希の周りにはフットサルをしている子がいないので…
一緒にフットサルをやってくれる同年代の友達がいるといいですね。
琉希くん)
フットサルが好きな理由は、審判目線でもうひとつあります。
サッカーはピッチが広いので副審を担当すると試合に関わらない時間がどうしてもあるんです。
でもフットサルだと、どこの位置で審判をしていてもピッチとも選手とも距離が近くて
展開が早くて、どちらのチームにも攻守の時間帯が生まれるので見ていて飽きる時間がないですね。
僕はここがハマるポイントだったかなと思います。
―最後に伝えたいことはありますか?
琉希くん)
子供に審判になってほしいというよりはフットサルに関わっている大人に審判の資格を取ってほしいなと思います。審判って楽しいからやってみて!と言えるわけじゃないんですけど、ルールを知ってもらえることでプレーする人も楽になる気がするんですよね。
父)
僕はやはり子供たちがフットサルに触れてほしいなと思っていますね。
あとは審判にも挑戦してみてほしいなと。
小中高年代はまだまだプレーをしたい!という子が多いんですよね。
審判も一緒に楽しんでやってほしいですね。
琉希には今後も初心を忘れずに楽しくやってほしいです。
審判やフットサル以外の質問にも答えてくれました。
―三重県で何が好きですか?
父)
赤福じゃない?(笑)
琉希くん)
なんだか恥ずかしいですけど、赤福は本当においしいです(笑)
あとは名古屋が近いこと?(笑)
―行ってみたいところはありますか?
琉希くん)
東京に行きたいです。パソコンに興味があって、秋葉原に遊びに行ってみたいです。
審判をしていると休みがなくなるのがすこし痛いです(笑)
大友 琉希(おおとも りゅうき)
2008年4月21日生まれ、三重県出身
〈経歴〉
3歳から小学5年生まで桑名久米サッカークラブ
小学6年生から七和ジュニアサッカー
光陵中学校入学後から現在、サッカー部に所属
〈審判資格〉
サッカー4級
フットサル3級
取材/(一財)日本フットサル連盟 今井千秋
審判の情報は、公益財団法人日本サッカー協会公式サイトへ